2025年5月
副産品

内臓

3月の成牛と畜頭数は、88.7千頭(前年比98.9%)と前年を下回った。
内訳を見ると、和牛：43.9千頭（前年比105.3%)、交雑牛：20.8千頭（同99.3%）、乳牛去勢：9.2千頭(同85.9%)となった。
4月の成牛と畜頭数は、速報値（4月30日まで集計）で92.5千頭（前年比95.8%）と前年を下回る見込みとなった。
(独)農畜産業振興機構の需給予測（4月24日公表）によると、4月の出荷頭数は、和牛および交雑種の増加するものの、乳用種の減少が見込まれることから、前年同月並みと予測する。5月は、交雑種は増加するものの、和牛および乳用種の減少が見込まれることから前年同月を下回ると予測する。（4月 96.9千頭（前年比99.8％）、5月 85.8千頭（同97.0％））
3か月平均（3月～5月）では、出荷頭数89.9千頭(前年比97.9％)、生産量28.7千㌧(同97.6％)と前年同期を下回る予測となっている。
需給動向：赤物はタン・ハラミ・ホホ等の通年商材の引き合いは継続、レバーの余剰感は薄まってきた。テールの引き合いは例年より弱い。
白物は停滞状況が継続、市中在庫が増えており、価格は下落している。

3月の全国豚と畜頭数は、1,353千頭と前年下回った。(前年比98.7%)。
地域別と畜頭数（数値は前年同月比）；北海道105.4%、東北98.0%、関東98.1%、北陸甲信越98.1%、東海101.0%、近畿102.8%、中四国96.4%、九州・沖縄97.8%
4月の全国と畜頭数は、1,338千頭（速報値4月30日まで集計、前年比95.0%）と前年を下回る見込みとなった。
なお、稼働日数は昨年と同様で、1日当たりの平均と畜頭数は63,724頭（前年実績：67,072頭/日、前年差▲3,348頭/日）となった。
肉豚生産出荷予測（農水省食肉鶏卵課；4月21日付け）によると、5月；1,339千頭（前年比98%）、6月；1,299千頭（同109%）、7月；1,303千頭（同99%）、8月：1,291千頭（同106%）、9月：1,284千頭（同100%）であり、今後5か月間の合計頭数は前年比約102%と前年を上回る見込み。
需給動向：赤物は、頭肉・タン・ハラミは夏場に向け焼き材として引き合いが強まってきた。ハツ・レバーの荷動きは引き続き停滞気味である。白物は、小腸・大腸は荷動きがよくない状況が続いている。ガツは引き続き堅調な動き。

3月の輸入通関実績は、全体で31.0千㌧と前年を下回った(前年比80.7%、前月比105.4%)。
内訳ではチルド：13.4千トン（前年比73.5%、前月比120.7%）、フローズン：17.6千㌧（前年比87.2%、前月比96.2%)となった。
輸入相手国別では、チルドは主要国の豪州、米国ともに減少し、フローズンは、主要国全てが減少した。4月、5月ともに前年同月を下回ると予測する。フローズンは、4月は米国を除く主要輸入先、5月はほとんどの輸入先からの輸入量の減少が見込まれることから下回ると予測している。
3か月平均でも、チルド、フローズンともに下回ると見込んでいる。
令和7年4月合計：56.3千㌧（前年比89.1％）、チルド：14.8千㌧（同81.4％）、フローズン：41.5千㌧（同92.2％）
令和7年5月合計：44.1千㌧（前年比90.9％）、チルド：16.2千㌧（同91.2％）、フローズン：27.9千㌧（同90.8％）
輸入牛内臓実績（令和7年3月）：牛腸（冷凍）　　：1,103.9㌧（前年比94.8％・前月比86.1％）　国別実績；米国887.8㌧、メキシコ130.3㌧、カナダ67.9㌧、、豪州16.8㌧他
牛レバー（冷凍）：32.8㌧（前年比186.1％・前月比33.4％）　国別実績；米国17.6㌧、豪州15.2㌧、他

輸出実績（令和7年3月）：44,379枚（前年比83.4％、前月比112.6％）
国別実績；タイ37,864枚（前年比103.1％）、韓国6,515枚（同58.8％）
輸出平均価格（令和7年3月）：2,628円/枚（前年差＋108円、前月差▲141円）
輸入実績（令和7年3月）：牛大判皮10,475枚（前年比38.4％、前月比75.2％）、ウェットブルー9,617枚※（同31.3％、同61.5％）　※4.4㎡/枚で計算
輸入平均価格（令和7年3月）：牛大判皮6,916円/枚（前年差▲1,753円、前月差+225円）、ウェットブルー8,608円/枚（同▲711円、同▲156円）
海外情勢：3月の情勢は特段の変化は見られなかったが、4月以降は世界的な貿易摩擦の影響が出る見込み。
国内情勢：ホルス去勢以外の引き合いは弱い。低価格での流通が続いている。

輸出実績（令和7年3月）：1,102,480枚（前年比89.6％、前月比113.9%）
国別実績；タイ877,480枚（前年比92.1％）、ベトナム146,600枚（同110.0％）、カンボジア61,300枚（同55.2％）、韓国17,100枚（同50.4％）
輸出平均価格（令和7年3月）：357円/枚（前年差+7円、前月差▲6円）

国産食用加工油脂向け価格（4月渡し）：牛脂155円/kg（前年差+10円、前月差±0円）、豚脂155円/kg（同±0円、同±0円）
牛脂は、石鹸向けが好調であり、タイトとまではいかないが、需給の引き締まり傾向は継続している。
豚脂は、ラーメン店向け需要が底堅い展開であり、引き続き堅調な動き。
マレーシア産パーム油相場（4月）：214円/kg（前年差+48円、前月差+15円）
3月生産量は138万トン（前月比116.8%）、輸出量は100万トン（同100%）、月末在庫は156万トン（同103.5%）となった。
世界的なバイオ燃料需要の拡大観測が相場を下支えしている。
関東飼料用油脂（4月）：124円/ｋｇ（前年差+10円、前月差+10円）
工業用油脂（4月）：105円/ｋｇ（前年差+10円、前月差+10円）

ＵＣオイル（ローリー）飼料用の関東標準価格（4月）：133円～136円/ｋｇ程度（前年差+10円、前月差+10円）

※乳牛45円/ｋｇ　　　※豚正貫物